スーラ 11 フード章, アーヤ 25 – 49

  1. وَلَقَدْ أَرْسَلْنَا نُوحًا إِلَىٰ قَوْمِهِ إِنِّي لَكُمْ نَذِيرٌ مُبِينٌ

    われら*は確かに、ヌーフ*をその民に遣わした。(彼は、民に言った。)「本当に私はあなた方への、明白なる警告者である。

    11:25
  2. أَنْ لَا تَعْبُدُوا إِلَّا اللَّهَ ۖ إِنِّي أَخَافُ عَلَيْكُمْ عَذَابَ يَوْمٍ أَلِيمٍ

    (私はあなた方に、)アッラー*以外のものを崇拝*してはならない(、と命じる)。本当に私は、あなた方に、痛烈な日の懲罰を怖れているのだから」。

    11:26
  3. فَقَالَ الْمَلَأُ الَّذِينَ كَفَرُوا مِنْ قَوْمِهِ مَا نَرَاكَ إِلَّا بَشَرًا مِثْلَنَا وَمَا نَرَاكَ اتَّبَعَكَ إِلَّا الَّذِينَ هُمْ أَرَاذِلُنَا بَادِيَ الرَّأْيِ وَمَا نَرَىٰ لَكُمْ عَلَيْنَا مِنْ فَضْلٍ بَلْ نَظُنُّكُمْ كَاذِبِينَ

    すると彼の民の内の、不信仰だった有力者たちは言った。「私たちは、あなたが私たちと同様の人間としか思わないし、あなたに短絡的に従ったのは、私たちの内でもまさに最底辺の者たちとしか思わない。また私たちに対して、あなた方に特に優れた点があるとも思えない。いや、私たちはあなた方が嘘つきだと確信しているのだ」。

    11:27
  4. قَالَ يَا قَوْمِ أَرَأَيْتُمْ إِنْ كُنْتُ عَلَىٰ بَيِّنَةٍ مِنْ رَبِّي وَآتَانِي رَحْمَةً مِنْ عِنْدِهِ فَعُمِّيَتْ عَلَيْكُمْ أَنُلْزِمُكُمُوهَا وَأَنْتُمْ لَهَا كَارِهُونَ

    彼(ヌーフ*)は、言った。「我が民よ、言ってみよ。私が、我が主*からの明証に依拠し、その御許からのご慈悲を授かっているにも関わらず、(自分たちの無知と偽りゆえに、そのご慈悲が)あなた方に見えないのであれば、一体私たちはそれをあなた方に(無理矢理)押しつけることが出来ようか?あなた方はそれを、嫌っているというのに?

    11:28
  5. وَيَا قَوْمِ لَا أَسْأَلُكُمْ عَلَيْهِ مَالًا ۖ إِنْ أَجْرِيَ إِلَّا عَلَى اللَّهِ ۚ وَمَا أَنَا بِطَارِدِ الَّذِينَ آمَنُوا ۚ إِنَّهُمْ مُلَاقُو رَبِّهِمْ وَلَٰكِنِّي أَرَاكُمْ قَوْمًا تَجْهَلُونَ

    我が民よ、私は、それゆえにあなた方にお金を要求しているのではない。私の見返りは、全創造物の主*から以外にはないのだから。また私は、信仰する者たちを追い出す者ではない。本当に彼らは(復活の日*)、彼らの主*と拝謁する身の上なのだから。しかし私は、あなた方が無知な民であると思う。

    11:29
  6. وَيَا قَوْمِ مَنْ يَنْصُرُنِي مِنَ اللَّهِ إِنْ طَرَدْتُهُمْ ۚ أَفَلَا تَذَكَّرُونَ

    我が民よ、一体、誰が私をアッラー*(の懲罰)から助けてくれるのか?もし私が、彼ら(信仰者たち)を追い出したりしたら?一体、あなた方は教訓を得ないのか?

    11:30
  7. وَلَا أَقُولُ لَكُمْ عِنْدِي خَزَائِنُ اللَّهِ وَلَا أَعْلَمُ الْغَيْبَ وَلَا أَقُولُ إِنِّي مَلَكٌ وَلَا أَقُولُ لِلَّذِينَ تَزْدَرِي أَعْيُنُكُمْ لَنْ يُؤْتِيَهُمُ اللَّهُ خَيْرًا ۖ اللَّهُ أَعْلَمُ بِمَا فِي أَنْفُسِهِمْ ۖ إِنِّي إِذًا لَمِنَ الظَّالِمِينَ

    また私はあなた方に、自分にはアッラー*の(数々の)宝庫があるなどとは言っていないし、不可視の世界*も知らないし、自分は天使*だとも言ってはいない。また、あなた方が見下している者たちに対し、アッラー*は彼らに善きものをお授けにはならない、とも言わない。アッラー*が彼らの胸中を、最もよくご存知なのだ。本当に私は、そうすれば、まさに不正*者の仲間となってしまうのだから」。

    11:31
  8. قَالُوا يَا نُوحُ قَدْ جَادَلْتَنَا فَأَكْثَرْتَ جِدَالَنَا فَأْتِنَا بِمَا تَعِدُنَا إِنْ كُنْتَ مِنَ الصَّادِقِينَ

    彼ら(不信仰者*たち)は、言った。「ヌーフ*よ、あなたは私たちと論争し、私たちとやたら論争した。では、あなたが私たちに約束するもの(懲罰)を、私たちにもたらしてみよ。もし、あなたが本当のことを言っているのであれば」。

    11:32
  9. قَالَ إِنَّمَا يَأْتِيكُمْ بِهِ اللَّهُ إِنْ شَاءَ وَمَا أَنْتُمْ بِمُعْجِزِينَ

    彼(ヌーフ*)は、言った。「(外ならぬ)アッラー*こそが、それ(懲罰)をあなた方にもたらされるのだーーもし、かれがお望みになればーー。あなた方は、(それから)逃れられる者ではない。

    11:33
  10. وَلَا يَنْفَعُكُمْ نُصْحِي إِنْ أَرَدْتُ أَنْ أَنْصَحَ لَكُمْ إِنْ كَانَ اللَّهُ يُرِيدُ أَنْ يُغْوِيَكُمْ ۚ هُوَ رَبُّكُمْ وَإِلَيْهِ تُرْجَعُونَ

    また私の忠告は、あなた方の役には立たない。もしアッラー*が、(あなた方が真理を拒否したことゆえ、)あなた方を逸脱させることをお望みならば、たとえ私があなた方への忠告を望んだとしても。かれがあなた方の主*なのであり、かれにこそ、あなた方は戻らされるのだから」。

    11:34
  11. أَمْ يَقُولُونَ افْتَرَاهُ ۖ قُلْ إِنِ افْتَرَيْتُهُ فَعَلَيَّ إِجْرَامِي وَأَنَا بَرِيءٌ مِمَّا تُجْرِمُونَ

    いや、一体、彼らは「彼がそれを捏造したのだ」と言うのか?言ってやれ。「もし私がそれを捏造したのなら、私(のみ)に我が罪がある。そして私は、あなた方の犯しているもの(不信仰)から無縁なのだ」。

    11:35
  12. وَأُوحِيَ إِلَىٰ نُوحٍ أَنَّهُ لَنْ يُؤْمِنَ مِنْ قَوْمِكَ إِلَّا مَنْ قَدْ آمَنَ فَلَا تَبْتَئِسْ بِمَا كَانُوا يَفْعَلُونَ

    そしてヌーフ*に、啓示された。既に信仰した者の外、あなたの民の内から(誰一人)信仰することはない、と。ならば彼らがしていたことで、悲嘆に暮れるのではない。

    11:36
  13. وَاصْنَعِ الْفُلْكَ بِأَعْيُنِنَا وَوَحْيِنَا وَلَا تُخَاطِبْنِي فِي الَّذِينَ ظَلَمُوا ۚ إِنَّهُمْ مُغْرَقُونَ

    また、われら*の眼差しのもと、われら*の啓示によって船を造り、(不信仰という)不正*を働いた者たち(の懲罰の延期を求めること)について、われに話しかけるのではない。実に彼らは、溺れさせられる者たちなのだから。

    11:37
  14. وَيَصْنَعُ الْفُلْكَ وَكُلَّمَا مَرَّ عَلَيْهِ مَلَأٌ مِنْ قَوْمِهِ سَخِرُوا مِنْهُ ۚ قَالَ إِنْ تَسْخَرُوا مِنَّا فَإِنَّا نَسْخَرُ مِنْكُمْ كَمَا تَسْخَرُونَ

    彼の民の有力者らが彼のもとを通りかかるたび、彼を嘲笑する中、彼は船を造る。彼(ヌーフ*)は言った。「あなた方が私たちを嘲笑しても、実に私たちは(いずれ)、あなた方が私たちを嘲笑しているように、あなた方を嘲笑するのだ。

    11:38
  15. فَسَوْفَ تَعْلَمُونَ مَنْ يَأْتِيهِ عَذَابٌ يُخْزِيهِ وَيَحِلُّ عَلَيْهِ عَذَابٌ مُقِيمٌ

    それであなた方はやがて、知ることとなろう。誰に辱めの懲罰が到来し、(来世においては)永続の懲罰が襲いかかることになるかを」。

    11:39
  16. حَتَّىٰ إِذَا جَاءَ أَمْرُنَا وَفَارَ التَّنُّورُ قُلْنَا احْمِلْ فِيهَا مِنْ كُلٍّ زَوْجَيْنِ اثْنَيْنِ وَأَهْلَكَ إِلَّا مَنْ سَبَقَ عَلَيْهِ الْقَوْلُ وَمَنْ آمَنَ ۚ وَمَا آمَنَ مَعَهُ إِلَّا قَلِيلٌ

    ついに(不信仰者*を滅亡させる)われら*の命令が到来し、焼き窯が噴出した時、われら*は(ヌーフ*)に言った。「それ(船)に、全て(の生き物)から一つがいずつと、あなたの家族と信仰した者を、そこに乗り込ませよ。但し、既に(懲罰の)言葉が定められた者は別である」。そして僅かな者たちだけしか、彼と共に信仰しなかった。

    11:40
  17. وَقَالَ ارْكَبُوا فِيهَا بِسْمِ اللَّهِ مَجْرَاهَا وَمُرْسَاهَا ۚ إِنَّ رَبِّي لَغَفُورٌ رَحِيمٌ

    彼(ヌーフ*)は、(信仰者たちに)言った。「それに乗り込むのだ。その航行と停泊は、アッラー*の御名において。本当に我が主*はまさしく、赦し深いお方、慈愛深い*お方」。

    11:41
  18. وَهِيَ تَجْرِي بِهِمْ فِي مَوْجٍ كَالْجِبَالِ وَنَادَىٰ نُوحٌ ابْنَهُ وَكَانَ فِي مَعْزِلٍ يَا بُنَيَّ ارْكَبْ مَعَنَا وَلَا تَكُنْ مَعَ الْكَافِرِينَ

    船は彼らを乗せて、山々のような波の中を走った。そしてヌーフ*は、自分の息子を呼んだーー彼は、(信仰者たちから)遠い場所にいたのだーー。(ヌーフ*は言った。)「我が息子よ、私たちと一緒に(船に)乗れ!不信仰者*たちと一緒にいるのではない!」

    11:42
  19. قَالَ سَآوِي إِلَىٰ جَبَلٍ يَعْصِمُنِي مِنَ الْمَاءِ ۚ قَالَ لَا عَاصِمَ الْيَوْمَ مِنْ أَمْرِ اللَّهِ إِلَّا مَنْ رَحِمَ ۚ وَحَالَ بَيْنَهُمَا الْمَوْجُ فَكَانَ مِنَ الْمُغْرَقِينَ

    彼(息子)は言った。「私は、水から自分を守ってくれる山に、避難します」。彼(ヌーフ*)は言った。「この日アッラー*のご命令から守ってくれるものは、何一つない。但し、かれがご慈悲をかけて下さ(り、信仰して船に乗)った者は、別だが」。そして二人の間を波が阻み、彼(息子)は溺れ死んだ者たちの一人となった。

    11:43
  20. وَقِيلَ يَا أَرْضُ ابْلَعِي مَاءَكِ وَيَا سَمَاءُ أَقْلِعِي وَغِيضَ الْمَاءُ وَقُضِيَ الْأَمْرُ وَاسْتَوَتْ عَلَى الْجُودِيِّ ۖ وَقِيلَ بُعْدًا لِلْقَوْمِ الظَّالِمِينَ

    そして(、こう)言われた。「大地よ、あなたの水を呑み込み、天よ、(雨を)止めよ」。そして水は引き、(不信仰者たちの滅亡という)ご命令は成就され、それ(船)はアル=ジューディーの上で泊まった。そして不正*者である民に、(こう)言われたのだ。「滅亡あれ」。

    11:44
  21. وَنَادَىٰ نُوحٌ رَبَّهُ فَقَالَ رَبِّ إِنَّ ابْنِي مِنْ أَهْلِي وَإِنَّ وَعْدَكَ الْحَقُّ وَأَنْتَ أَحْكَمُ الْحَاكِمِينَ

    ヌーフ*は彼の主*に呼びかけて、申し上げた。「我が主*よ、本当に我が息子は、我が家族の一員です。そして本当にあなたのお約束は真実であり、あなたは最善の裁き手であられますのに(、彼は溺れ死んでしまいました)」。

    11:45
  22. قَالَ يَا نُوحُ إِنَّهُ لَيْسَ مِنْ أَهْلِكَ ۖ إِنَّهُ عَمَلٌ غَيْرُ صَالِحٍ ۖ فَلَا تَسْأَلْنِ مَا لَيْسَ لَكَ بِهِ عِلْمٌ ۖ إِنِّي أَعِظُكَ أَنْ تَكُونَ مِنَ الْجَاهِلِينَ

    かれ(アッラー*)は、仰せられた。「ヌーフ*よ、本当に彼は、あなたの家族の一員などではない。実に彼は、行いが正しくない者なのだから。ならば、(その結果の善悪について)自分に知識もないことを、われに求めるのではない。本当にわれは、あなたが無知な者の類いとならぬよう、あなたを戒める」。

    11:46
  23. قَالَ رَبِّ إِنِّي أَعُوذُ بِكَ أَنْ أَسْأَلَكَ مَا لَيْسَ لِي بِهِ عِلْمٌ ۖ وَإِلَّا تَغْفِرْ لِي وَتَرْحَمْنِي أَكُنْ مِنَ الْخَاسِرِينَ

    彼(ヌーフ*)は申し上げた。「我が主*よ、本当に私は、自分に知識がないことをあなたに求めたりしないよう、あなたにご加護を乞います。そしてあなたが私をお赦しになり、私にご慈悲をかけて下さらなければ、私は損失者の類いとなってしまいます」。

    11:47
  24. قِيلَ يَا نُوحُ اهْبِطْ بِسَلَامٍ مِنَّا وَبَرَكَاتٍ عَلَيْكَ وَعَلَىٰ أُمَمٍ مِمَّنْ مَعَكَ ۚ وَأُمَمٌ سَنُمَتِّعُهُمْ ثُمَّ يَمَسُّهُمْ مِنَّا عَذَابٌ أَلِيمٌ

    (すると、こう)言われた。「ヌーフ*よ、われら*からの平安と共に、そしてあなたと、あなたと共にある者(たち)からなる共同体への祝福と共に、(船から地上へと)降りよ。(その子孫の内には、)われら*が(現世で)楽しませておき、その後にわれら*かれの痛ましい懲罰が降りかかる共同体も(、出現することになるのだが)」。

    11:48
  25. تِلْكَ مِنْ أَنْبَاءِ الْغَيْبِ نُوحِيهَا إِلَيْكَ ۖ مَا كُنْتَ تَعْلَمُهَا أَنْتَ وَلَا قَوْمُكَ مِنْ قَبْلِ هَٰذَا ۖ فَاصْبِرْ ۖ إِنَّ الْعَاقِبَةَ لِلْمُتَّقِينَ

    それは(使徒*よ)、われら*があなたに啓示する、不可視の世界*に属する消息の一部である。あなたも、あなたの民もこれ以前、それを知りはしなかったのだ。忍耐*せよ。本当に(現世と来世での善き)結末は、(アッラー*を)畏れる*者たちにあるのだから。

    11:49

翻訳: サイード・サトウ